オスピス・ド・ボーヌのワイン競売は、ブルゴーニュのあらゆるお祭りの中で、最も古く伝統的な催しである。
競売が行われるのは、11月の第3日曜日。場所は、1859年に始まった時は「オスピス・ド・ボーヌ(慈善施療病院)」の中庭だったが、現在はオスピスの前の公会堂で行われる。
寄進者からオスピス・ド・ボーヌ(Hospices de Beaune)に贈られた畑のブドウが、様々なドメーヌの手によってワインに造られ、その新酒がこの日にオークションに掛けられる。
その収益は、病人や老人や貧しい人々の世話、病院の機器の近代化、老人ホームの設立、古い慈善施療病院の修復に当てられる。
このオスピス・ド・ボーヌ(Hospices de Beaune)の持つ62ha程のブドウ畑は、コート・ド・ボーヌの主な村々に散在している。
近年、コート・ド・ニュイからグラン・クリュが2つ追加された。1977年のマジ・シヤンベルタンと1991年のクロ・ド・ラ・ロツシェである。さらに最近プイイ・フュイッセの4ヘクタールが付け加わった。
オスピス・ワインはAOCワインと同じ規制に従って造られるが、ラベルには、
「Hospices de Beaune]の名と村又畑名(多くの畑は寄進者名)とが組み合わされて表示されている。
オスピス・ドボーヌ 競売と同時に、全ブルゴーニュワイン展示会とか、ぶどう栽培や醸造に使用する機械・器具の展示会など、いろいろな催しが行われる。
この催しのしめくくりが、慈善施療病院の構内の古い稜饉の中で行われる、 ローソクの光のもとでの大宴会である
ローソク宴会
と
利き酒騎士団の大宴会
(土曜日の夕方) と、
ソーの昼食会
(月曜日の正午)で、合わせて、
ブルゴーニュの栄光の3日間
と呼ばれている。(参照:下記の歴史「オスピス・ド・ボーヌ」)