この地区名「コート シャロネーズ」は、ソーヌ川に面し、かって、ワイン商の重要な活動拠点だった河港・シャロン・シュル・ソーヌ市から取ったもの。
この河港はローマ時代から北方と地中海を結ぶ交易の中心地であった。魅力的で静かな「古きフランス」の小さな村々が点在する。
シャロンの街は、現在ではワインと何の関係もない産業都市に姿をすっかり変えている。
この町周辺の平野部で採れるワインは、とりたててどういうことのないワイン。ところが、町を離れ西の丘陵地帯へ登っていくと良質の葡萄が実を結ぶ。
畑は牧場や、草原、林などを挟んで互いに隔てられていて、コート・ドールのようにまとまった形をとっていない。
気候的に、南に下がるにつれて強まる地中海性気候の影響を受け、土壌の違いや、地形の違いによってピノ・ロワールやシャルドネとともに、ガメイとアリゴテの葡萄が栽培されている。
格付け特級畑を持つ村は無い。また1級格付けの畑もニュイやボーヌに較べると少ないが、変化に富んだ気軽なワインを生産している。総体的に価格もまだリーズナブルである。