ナント(Nantes)は、ロワール河口から約60Km遡った所にあるブルターニュ南部最大の町。このナント周辺地域から酸味の効いた軽快でさっぱりした若飲みタイプの辛口白が造られている。
18世紀、大寒波に襲われ、葡萄畑が全滅した。その際、ブルゴーニュから、寒さに強いムロン・ド・ブルゴーニュ種(Melon de Bourgogne)が移植された。
マスカットの香りがすることから、ミュスカデと改名された。
ミュスカデは、産地名ではなく、品種名である。大戦中この地方に疎開したパリジャンが目をつけ、戦後増大したブルターニュ半島への観光客に人気を博し、価格も安いので、世界各国で愛飲されるようになった。
土壌は、カルシュウムとマンガンを含む砂混じりの粘土質。畑は大西洋の影響を強く受ける斜面と平地にある。
淡い青白い金色のワインは、果実香に富み、爽やかでフレッシュな酸味が特徴。日本料理の刺身,寿司、てんぷらにも良くマッチする。
テロワールの違いにより、4つのAOCがある。
Muscadet ミュスカデ
生産量
242,643hl (3,700ha)
・・・ de Seve-et-Maine
(・・・ド・セ-ヴル・エ・メ-ヌ)
生産量
461,232hl (8,217ha) 生産量の殆どを占める。
・・・ des Coteaux de la Loire
(デ・コ-ト・ド・ラ・ロワ-ル)
生産量
10,059hl (189ha)
・・・ des cotes de Grandlieu
・デ・コ-ト・ド・グランリュ-
生産量
15,530hl (290ha) 1994年AOC昇格。