フランスを南北に流れるローヌ河は、歴史的にも重要な交易路であった。葡萄栽培は、ローマ文化と共に、地中海からこのローヌ河を遡り北に広がっていった歴史を持つ
12世紀にはテンプル騎士団が多くの葡萄畑を開拓し、14世紀には、ローマ教皇達がローマからこの地に移り、ワイン生産を奨励した。
この地域のワイン生産地区は、ローヌ河流域のリヨンの南の町、ヴィエンヌから、アヴィニョンまで、険しい斜面に始まり、高原、平野と続き南北に広々と広がる。
仏では、ボルドーに次いで広い産地。ローヌ河沿いの道を「ルート・デ・ソレイユ(太陽の道)」と呼ばれるように、太陽の恵みを一杯受ける。
北部は幅の狭い畑がローヌ河両岸にあるが、南部は東西70Kmに渡って畑が広がっている。
従って、ワイン産地は2つの地域にはっきりと分けられる。一口に、ローヌワインと言っても、北部と南部では出来るワインの性格は大きく異なる。