BOURGOGNE Vougeot
AOC詳細

Vougeot ヴァージョ

Clos de Vougeot (クロ・ド・ヴァージョ)

 

Vougeot & Musigny (vヴァージョ・ミュージニー ワイン地図)

ヴァージョ村の葡萄畑69haの内、51haが特級畑の<Clos de Vougeot>を名乗る。残りは殆ど1級畑だから、<Vougeut>を名乗る村名ACワインは殆ど無いに等しい。
高い石垣で囲まれた<Clos de Vougeot>畑は、ブルゴーニュ最大のもの。(Closとは、囲まれたと言う意味)

畑は中世、シトー派の修道院によって創設された。
シャトーはブルゴーニュの僧院の典型で、歴史と地理の調和が感じられる歴史的モニュメント。 現在「利き酒騎士団」の本部が置かれている。

長期熟成に向いているそのワインは、ふっくらと厚みがあり、驚くほど長く口に残り、スミレや野生のミントを思わる。

昔は、クロ・ド・ヴァージョ、シャンベルタン、ロマネ・コンティがブルゴーニュ赤の3高峰として尊敬されていたのだが、今はその勢いは無い。
それは畑の分割所有により、乱立する生産者が信用を落としてしまったからである。

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歴史的由緒を持つクロ・ド・ヴァージョの畑を所有することは、ワイン業界における貴族の爵位を得るようなもの。だから、現在、約107区画に分割され、所有者は80人。

その中でも、最上のワインを生む部分は丘の上の方の3分の1あたりまでのものと言われている。

特級であっても、畑の条件も違うし、造り手も多いから、選ぶに当たっては造り手を考慮することが非常に重要なACである。少量の1級白も産す。

  • 生産量
     赤:特級:1,593hl (51ha) 1級・村名:405hl (12ha)

Premieres Crus(1級畑)

・Les Cras ・Les Petits Vougeots ・Clos de la Perriere ・Le Clos Blanc(白)

 

Grands_crus-特級畑

  • Clos de Vougeot (218,000本、50ha)

 

利き酒騎士団


(La Confrerie des Chevalliers du Tastevin)

クロ・ド・ヴァショのシャトーに本拠地を置くこの協会は、1934年に創設され、ブルゴーニュワインの品質管理・広報活動を行っている。
この騎士団は、ワイン生産者・業者、ソムリエ、料理人などが中心であったが、現在は世界中に団員が広がり1万人の会員で組織されている。

ブルゴーニュ・ワインに対する貢献度によって騎士、指揮官、指揮官長、主席幹事という4つの階級が付けられている。毎年11月第3日曜日に行われる中世さながらの礼服での叙任式と晩餐会は有名で、地下蔵で行われる晩餐会には600人もの人々が一同に会する盛大なもの。

この団体が、毎年試飲して、合格したワインにだけに特製のラベルを貼ることを認めているのが、Tastevinageワインで、これがブルゴーニュ・ワインの品質コンクールのような役割を果している。

 

隣接するAOC

Morey-St-Denis モーレイ・サン・ドニ

Clos_de_Tart(クロ・デ・タール)

モーレイ・サン・ドニ村は、特級畑と1級畑がひしめき、村名ワイン畑のほぼ半分を占める。有名なシャンベルタンとミュジニーに挟まれているので、かっては、その影に隠されたような存在だったが、優れた生産者が輩出し、村名のイメージアップの努力もあって、今やブルゴーニュ ワイン愛好家にとっては重要な位置を占めている。

村の中央を走る「銘酒街道」の西側が特級畑で、東側が1級畑とはっきり別れているのも興味深い。特級畑の多くはかって「女子修道院の畑」であったもの。

ボディーのしっかりしたワインはシャンベルタンと肩を並べる。美しい色調、強いブーケ、新鮮でしかも円熟味を持ち、バランスがいい。余韻が驚くほど長く、熟成に耐える。特級畑は素性の良さと複雑さにおいて優れている。若干の白もある。

<Clos de Tart(クロ・ド・タール)> (特級畑)は、1141年シトー派の修道僧によって開墾された古い畑だが、以来3回しか所有者が変わっていない珍しい畑で、現在の所有者は、 Mommessin(モメサン)家。

  • 生産量
     赤:3,525hl (86.2ha 内1級38.5ha)、白191hl (4.5ha)・・・特級畑含まず。

Premieres Crus(1級畑)

・Les Genavrieres ・Monts Luisants ・Les Chaffots ・Clos Baulet ・Les Blanchards ・Les Gruenchers ・La Riotte ・Les Milandes ・Les Faconnileres ・Les Charrieres ・Clos des Ormes ・Aux Charmes ・AuxCheseaux ・Les Chenevery ・Le Village ・Les Sorbes ・Clos Sorbe ・La Buissiere ・Les Ruchots ・Cote Rotie

  • Clos de Tart (29,000本)
  • Clos St-Denis (30,000本)
  • Clos de la Roche (72,000本)
  • Clos des Lambrays (37,000本)

Chambolle-Musigny シャンポール・ミュジニー

Chambolle-Musigny(シャンポール・ミュジニー)

シャンポール・ミュジニー村の集落は、コート・ド・ニュイの中では最も小高いところにあって、山ひだに包まれるようにたたずんでいる。
村の北と南の両端に特級畑があるが、性格が異なる。北のものは色が濃く、タンニンも強く、長寿、言うならば「男性的」。南の方は全く対照的で、言わば「女性的」である。

一般的に、<ミュジニー>の酒質は、コート・ド・ニュイでは異質で、軽くソフトである。それはコート・ド・ニュイが総体的に石灰岩と粘土の混合土壌であるが、この<シャンポール・ミュジニー>は石灰岩質の割合が多く、畑の位置も高いところにあるためと言われている。

この柔らかい性格は「絹の酒、レースの酒」とも言われ、香りはラズベリーにたとえられ、「気品と繊細さ」のワインの代表格である。
ブルゴーニュの赤のなかでは、そのやわらかさで、日本の女性に人気がある。

<Les Amoureuses(レ・ザムールズ=恋する女達) (1級畑)>は、その名にふさわしく、女性的性格を持つ。 このロマンティックな名前が、特級に匹敵する名声を呼んだ。女性の受けがいいから、一寸気取ったデートにはもってこいのワイン。

  • 生産量
     赤:5,832hl (148ha 内1級55ha)

Premieres Crus(1級畑)

・Les Sentiers ・Les Baudes ・Les Noirots ・Les Lavrottes ・Les Fuees ・Aux Beaux Bruns ・Aux Echanges ・Les Charmes ・Les PIantes ・Aux Combottes ・Derriere ・la Grange ・Les Gruenchers ・Les Groseilles ・Les Combottes ・Les Feusselottes ・Les Chatelots ・Les Cras ・Lee Carrieres ・Les Chabiots ・Les Amoureuses ・Les Borniques ・Les Hauts Doix ・La Combe d'Orveau

  • Bonnes Mares (64,000本)
    * Moret-St-Denisに畑の一部がまたがる。
  • Musigny (38,000本)

 

Côtes de Nuits AOC

Page-1
本ページ: Côtes de Nuits-Villages,Hautes Côtes de Nuits  (コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ、オー・コート・ド・ニュイ)
Page-2
Marsannay, Fixin, Gevrey-Chambertin (マルサネ、 フィサン、 ジュヴレィ・シャンベルタン )
Page-3
Morey-St-Denis, Chambolle-Musigny, Vougeot (モーレイ・サン・ドニ、 シャンポール・ミュジニー、 ヴァージョ)
Page-4
Vosne-Romanee, Nuits-St-Georges (ヴォーヌ・ロマネィ、 ニュイ・サン・ジョルジュ)