フランスで最高のワインを生み出す村と言えば、ブルゴーニュの<ヴォーヌ・ロマネ>、ボルドーでは<ポイヤック>である。
マルゴーやサン・ジュリアンなどメドックの村々が川岸を避けた、いわゆる農村であるが、ポイヤックだけは川岸に面した港町である。
かっては大型の大西洋横断定期船の発着で賑わった。今もカフェのテラスから、ヨットハーバーや河口の美しい情景を楽しめる。
この港町の背後の、ひとつづきの砂利の丸い頂きに世界の頂点に立つ葡萄畑が集中している。(18の格付け葡萄園があり、全体の85%を占める)。
ガロンヌ河が造った粘土と石灰質の砂利の土壌と優れた排水作用を持つ地勢がポイヤックにはある。
ワインはメドックの典型的性格。非常に強力なタンニンとコクがあり、腰がしっかりしている、取り分け長期熟成に向いている。
同時に繊細さを持っており、各葡萄園はその繊細さのニュアンスの違いによって個性を主張している。
生産量
55,410hl (1,204ha)
主品種
<赤>カルベネ・ソーヴィニヨン&フラン、メルロ