ジロンド河を見下ろす河口の台地に葡萄畑があり、大西洋の影響を強く受ける海洋性気候で、年間240日と言う日照に恵まれた土地である。
<ブライ><ブール>の両地区共、赤も白も産するが赤の比率が高い。
葡萄畑ばかりで変化のないメドックに比べ、この地区は、歴史的遺産と変化に富んだ地形の風景が展開する。
この地に、ローマ時代、葡萄の木が持ち込まれ栽培され始めたのは対岸のメドックより早い。そればかりでなく、15世紀頃はこちらの方が有名であった。
それは、ブライとブールは船が寄港し易い地理的位置にあり、且つ、聖地・サンディアゴ・デ・コンポステラへの巡礼路の重要な経由地であったためである。
それ故、ワイン生産と交易が盛んに行われていた。
Blaye (ブライ)
は、歴史的にボルドーを守る要塞として発展していくが、漁業の港でもある。土壌の関係もあるが、葡萄畑は、穀物やアスパラガス等の野菜畑の中に散在する。
Bourg (ブール)
は、面積では<ブライ>の5分の1しかないが、ワイン生産量でははるかに多い。
ワインは、<ブライ>は海に近くその土壌は砂質系で軽く、<ブール>は沖積層系でより重いと言われている。
* この地区の日本に輸入されるワインの殆どは<シャトー・ワイン>である。