従って、セロンのワインはソテルヌ・バルザックのものよりも甘さは控えめである。
現在、この地の多くはグラーブ・ラベルで出す辛口白をも造っている。
丘の上に中世の城郭がそびえるこのシャトーは、別格の特級。
第三代アメリカ大統領トーマス・ジェファーソンが買い漁ったと言われている。200年以上に渡ってサリュース家が管理所有。1997年法人化、現在ルイ・ビトン・グループが株を一部所有。
ディケムの西側、シロン川の近くにある。1910年国有化され、現在は農業学校になっていて、いろいろな実験が行われている。
ワインは一時格付けにふさわしかさざるものだったが、改善されトップクラスに返咲いている。近年の豊作年のものは、その真価を発揮させるために、少し長く寝かせて置きたいワイン。
13世紀の城壁と17世紀の城館が残り、ディケムと並び歴史を誇る。コルディエ社が所有、慎重に管理されている。
一時期、新方式による醸造で、品質を落としたが、伝統的方法に戻し、且つ厳しい選果によって、格付けにふさわしい、古典的ソーテルヌのワインを安定的に送り出していている。
1855年の格付け時、1つの畑だったペラゲが1878年、2つに分割された。
1969年からジャック・ポルーが経営に当っている。ワインは濃厚さも気品も申し分なく、1級の名ををはずかしめない。このワインは瓶塾に時間を掛けないとその真価を発揮しない。
80年代半ばから、かなりの改善がなされてはいるが、畑の潜在能力を発揮する品質にはまだ及んでいない。
ルイ14世が泊ったといわれるこのシャトーは、ボルドー市長を勤めたスュデユイロー家のものであった。
気品・風格をそなえた最上のソーテルヌの1つ。1992年からAXAが株を取得。
芯のしっかりした古典的バルザックで、クりマンと競い合っている。
洗練さと優美さを持つワインの品質は引継がれ、格付けにふさわしいワインを送り出している。
表土が薄く、深い所まで葡萄の根が伸びない不利な立地条件の畑にありながら、それを克服。バルザック一の傑出したワインを造り出している。 優美・洗練・長寿のワインは、イケムと肩を並べると言われている。 1971年からリュルトン家が経営に当っているが、1990年代から、リシュアン・リュルトンの2人の娘のベレニスの方が責任者になっているが、このチームの収穫したブドウの選別・調合は、まさに芸術的と言われ高く評価されている。 <品種>セミヨン100% <生産量>6,600ケース(78ha) <セカンド・ラベル> Cypres de Climens
1981年カナダのナービー家が買取し、大改革に乗り出した。1983年に優秀な支配人グサヴィエ・プランティ・ギローを雇い入れ、伝統的最高の方法を取り入れて、古典的なソーテルヌのワインを生み出している。
若いうちからロースト香の強い味わい深い贅沢なワインである。辛口白も造っている。 <品種> <生産量> <セカンド・ラベル>
中世風の城郭の雰囲気を残したこのシャトーは、12世紀まで遡る歴史的シャトーで、ディケムに次ぐ小高い丘にある。
畑はラフォリィと向かい合う丘のある。もとは一つだったが、1903年分割、もとの3分の2に当るこの部分をプロミス家が買収した。(もう片方の3分の1の方かがシガラ)
ワインは一時品質が落ちたが、80年代後半からかっての栄光を取り戻しつつあり、近年質のいいエレガントなワインが生まれている。
分割されたラボーの小さい方の畑。丹念なワイン造りで、繊細・優美。スッキリした素晴らしいソーテルヌの1つで、格付けを裏切らない。
極上品に仕上がることもあり、一部のワイン通の中にはソーテルヌの最高傑作に位置ずける人もいる。
コスト・パフォーマンスの高いワインの一つ。1995年からコルディエ社が管理している。