ナルボンヌ西南の海岸沿いの丘陵地 ラ・クラープ(La Ciape)から、モンペリエの北東ピク・サン・ルー(Pic-St-Loup)まで広大な葡萄畑が広がっており、様々な種類のヴァン・ドゥ・ペイが生産されているが、その中の信頼できる畑のより良質格上の<赤とロゼ>が1985年に出来たこのAOCを名乗る。
この地域のクレレット種から造られる辛口から半甘口の<白>には、下の別のACがある。
Clairette du Languedoc
(クレレト・デュ・ラングドック)
品種
<赤>カリニヤン、シンソー、シラー、グルナッシュ、<白>クレレット。
<白>ラン・ド・レル-地元種、モーザック、ソーヴィニョン・ブラン、セミヨン、ミュスカデル。
生産量
255,882hl・・・赤78%、白12%、ロゼ10% (9,520ha)
Key Vintages
2004,2002,2001,1998,1997.
AC・ラングドックの生産地区は北のニームからナルボンヌまでの広域に及んでおり、土壌・気候とも違い、場所によって個性の異なるワインが生まれている。
そのため、アペラシオンの細分化が行われ、3つのレベルに分けられ、新しいACが生まれた。
つまり、<AC・ラングドック>の中に、<ラングドック+地区名のアベラシオン>、更により小さな区画に限定された<ラングドック+区画名>のアベラシオンが設けられた。
政令で認められている「ラングドック+地区名のアベラシオン」は,
La Clape
(ラ・クラップ) --- 赤・ロゼ
Gres de Montpellier
(グレ・ド・モンペリエ)--- 赤
Terasses du Larzac
(テラス・デュ・ラルザック) --- 赤
Pezenas
(ぺズナス) --- 赤
Pic-St-Loup
(ピック・サン・ルー) --- 赤・ロゼ
Picpoul-de-Pinet
(ピックプール・ド・ピネ) --- 白
より格上となる「ラングドック+区画名のアベラシオン」は,
Cabrieres
(カプリエール)
La Mejanelle
(ラ・メジャネル)
Montpeyroux
(モンペルー)
Quatourze
(キャトゥールズ)
St-Christol
(サン・クリストル)
St-Drezery
(サン・ドレゼリー)
St-Georges-d’Orques
(サン・ジョルジュ・ドルク)
St-Saturnin
(サン・サテュルナン)
Verargues
(ヴェラルグ)
総てロゼ・赤である.
*このようなアベラシオンの細分化の背景には,ラングドック地方の近年のワインの品質向上があり、フィロキセラの禍後,しばらくの間,安価なワインを大量生産する産地となっていたラングドックが,1980年頃から量産から品質重視へ変革が始まったことによる。