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        風車の点在する美しい景観とこの地方最古の教会・サン・ピエール教会がその昔を偲ばせてくれる。
  
        かっては貴腐葡萄からの甘口を造っていたが、現在は辛口が主流で、シュナン・ブラン単品種100%。緑を帯びた麦藁色のワインは、熟成と共に琥珀色が増す。エレガントで余韻が長く繊細。
        飲み頃は5~6年。
        
        
  
生産量
 5,208hl (146ha)
  
主品種
 シュナン・ブラン100%
        
  
        この産地の中にも、ロワールを代表する、グラン・クリュ・クラスの2つの小さな畑がある。川に張り出した岩の多い突出部にあって、独自の村名AOCを名乗っている。
        
  
  Savennieres Coulee-de-Serrant  クレー・ド・セラン 
  
  Savennieres Roche-aux-Moines 
    ロシュ・オー・モワンヌ
  
         
        
        この2つのACの名手の造るワインは、フランスの極上白ワインの1つと言われている。
        その評判のリード・オフ・マンは、何といっても、ニコラ・ジョリイ(クレー・ド・セランの単独所有者)だが、今やビオディナミ農法の教祖的存在として認めない人はいない。
  
        ワインは、ブルゴーニュの<モンラッシェ>と優るとも劣らない味わいを持つ。 「クラッスメント誌」を始めとして、著名ワイン評論家が最高点を付けているし、その熱烈な愛好者が少なくないことがそれを裏付けている。
  
        その類稀な豊かなブーケと複雑な風味を味わうためには、長時間のデキャンタと適温は、このワインを味わう必須条件。