Rheingau 等ライン中流域・・・Pfalz

Pfalz・・・ファルツ

>Pfalz
ファルツ(Pfalz)は、かって「ラインファルツ(Rheinpfalz)」と言われてきたが、1993年より「ファルツ」と改名。北をラインヘッセン、南をフランスのアルザスに接し、森の美しいハート山系の丘陵地帯と並行し、約80kmに渡って帯状に広がる地域で、ドイツで2番目に大きいブドウ栽培地(22,800ha)。

ドイツワイン街道

ドイツワイン街道(ドイチェ・ヴァインシュトラーセ)が、全フアルツ地域を一直線に縦断する。ドイツワイン門(Deutsches Weintor)のあるアルザスに接する町Schweige(シュヴァイゲン)から北のBockenheim(ボッケンハイム〉に至るこの街道は、ローマ時代からのもので、高名なワイン村が目白押しに連なる。

葡萄畑を主とした、この素晴らしい景観に親しんでもらおうと、1935年発案された。フランスに接しているから、フランスの影響があちこちにある。
グルメ文化もその一つで、ワイン街道沿いにある数多くのグルメレストランでは、ファルツの郷土料理が楽しめる。土地の人の集まる田舎風のレストランでは、0.5リットル入りの大ぶりのグラスでワインを回し飲みしている。食事の量といい、飲みっぷりといい、豪快そのもの。見るに良し、食うに良し、そして、飲むに良しの地である。

ハート山系の森によって荒い西風から守られ、ドイツでも最も温暖な気候に恵まれている。そのため、じやが芋、玉葱、アスパラガス、りんご、桃、プラム、ミラベル等に代表される、野菜、果物の質はずば抜けて良い。
ぶどうの収穫は、この地域の全農作物の収穫の3分の1をだが、ここで造るワインの持たらす利益はその3分の2に近い。

栽培地は、2つのベライヒに分けられる。

Sudliche WeinstraBe
〈ズユートリッヒェ・ヴァインシュトラーセ )
は、黄土、石灰、粘土の混ざった土壌で、ワインは軽くフレッシュなものが多いが、バラエティーにも富んでいる。

Mittel-haardt・DeutscheWeinstraBe
〈ミッテルハート・ドイチェ・ヴァインシュトラーセ〉
は、粘土と泥炭の混ざった土壌で、ワインは心地よい芳香とマイルドな風味を持つ。

地勢的にも、南部のMittel-haardt(ミッテルハート)と北部のUnterhaardt(ウンターハート)に分けられるが、著名なワイン村は、北部Mittel-haardtに集中する。リースリングの生産が多く、豊かな果実風味と酸味のバランスの絶妙な高水準のワインを造っている。

栽培品主種

  • Reisling 22%
  • Dornfelder 14%
  • Müller-Thurgau 10%
  • Portugieser 10%

lin

 

著名村:畑と著名生産者(ワイナリー)

著名村:畑

  • Birkweiler:Kastanienbusch,Mandelberg
  • Deidesheim:Grainhubel,Kalkofen,Hohenmorgen,Langenmorgen
  • Bad Durkheim:Michelsberg
  • Duttweiler:Kalkberg
  • Deidesheim: Grainhubel, Kalkofen, Kieselberg, Langenmorgan, Maushole, paradiesgarten
  • Forst:Ungeheuer,Jesuitengarten,Freundstuck,Kirchenstuck,Pechstein
  • Gimmeldingen:Mandelgarten, Biengarten, Kapellenberg
  • Kallstadt: Saumagen
  • Kirrweiler:Mandelberg
  • Haardt Burgergarten Breumel in den Mauern,
  • Konigsbach:Idig, Olberg,
  • Laumersheim:Mandelberg“Steinbuckel”, Kirschbarten
  • Ruppertsberg:Reiterpfad,Gaisbohl, SpieB
  • Schwelgen:Sonnenberg Kammerberg, 'Sonnenberg' Radling
  • Siebeldingen:Im Sonnenschein
  • Ungstein:Herrenberg,Weilberg
  • Wachenheim:Gerumpel

lin

 

著名生産者(ワイナリー)

☆☆☆☆☆
Weingut Okonomierat RebhoIz,Siebeldingen
☆☆☆☆
Weingut Geheimer Rat
Dr. von Bassermann-Jordan,Deidesheim
Weingut Dr. Bukllin-Wolf, Wachenheim
Weingut A. Christmann,Gimmeldingen
Weingut Knipser,Laumersheim
Weingut Koehler-Ruprecht, Kallstadt
Weingut Georg Mosbacher,Forst
Weingut Muller-Catoir,Haardt
Weingut Dr.Wehrheim,Birkweiler
☆☆☆
Weingut Friedrich Becker,Schweigen
Weingut Bergdolt,Duttweiler
Weingut Bernhart,Schweigen
Weingut Josef Biffar, Deidesheim
Weingut Reichsrat von Buhl,Deidesheim
Weingut Dr. Deinhard,Deidesheim
Weingut Okonomierat Johannes Kleinmann,Birkweile
Weingut Munzberg,Landau-Godramstein
Weingut Pfeffingen-Fuhrmann-Eymael, Bad Durkheim
Weingut Karl Schaefer, Bad Durkheim
Weingut Siegrist,Leinsweiler
Weingut Ullrichshof-Familie Faubel,Maikammer
Weingut Weegmuller,Neustadt-Haardt
Weingut Wilhelmshof, Siebeldingen

 

*ワインブック GAULT MILLAUの「Guide to German Wines」の<The leading Producers>の5クラスあるものの中から3クラス以上のものをピック・アップした。
ドイツ食文化・・・ドイツワインとドイツ料理
ドイツ食文化に関する本は、日本ではそう多くは出版されていない。その中で、右の3冊は、筋金入りのプロ中のプロが書いた本格的な本であろう。
1997年最初に出版された「ドイツの森の料理人」に寄せられた、 メルセデスベンツ・ジャパン副社長のメッセージを下記に引用するが、 これだけで、この本については、多くを語る必要はないと思われます。
ドイツワインとドイツ料理に興味を持たれる方に、一読おススメの本ある。

「 日本に住んでいて、野田シェフを常に訪れては食事したり語り合ったりしている多くのドイツ人が参加して一緒につくりあげた、ドイツ食文化についての本が出版された。
本当のドイツ料理を10年以上前から日本でポピュラーにしてくれているオーナー・シェフの野田君が、ドイツ食文化の本を出版することは大変喜ばしいことです。
この本が多くの読者に、一度彼のレストランを訪ねて真のドイツ料理を味わうきっかけとなることを、野田君のために祈ります。
野田君のレストランの常連として-私もその一員に加えさせてもらっています-私たちは、 野田君の文学的味覚を祝福し彼を「グルメ哲学者」と名づけたく思います。 Herr Dr Paufler

「ドイツの森の料理人―知られざる食と文化」 (銀の鈴社-1997)
「ワイン街道 美食の旅―ドイツの森の料理人②」(教育出版センター-1999)
「新・ドイツの森の料理人」 (里文出版-2005)

<著者> 野田浩資
1947年 東京生 
1973~79年 ドイツを中心に欧州でシェフ修行を積む、
1986年以降、下記店のオーナー・シェフ。
・クライゼル (OAG CLUB KREISEL)
港区赤坂7-5一56 OAGハウス(ドイツ文化会館1F)Tel.03-3583-9487
・ツム・アインホルン (ZUM EINHORN)
港区六本木1-9-9六本木ファーストビルB1Tel.03-5563-9240

本:「新・ドイツの森の料理人」

lin